ブックレビュー

【要約】原点~勝ち続ける組織づくり~ | 組織力を高める秘訣と成功の条件

テーマ
勝ち続ける組織
監修
野球マニア

原辰徳監督の著書『原点~勝ち続ける組織づくり~』は、読売ジャイアンツの監督経験やWBC指揮を通じた指導哲学を凝縮した一冊です。

彼の成功の秘訣やリーダーシップのヒントが詰まっており、組織づくりの貴重な知見を得られます。野球ファンや経営者、リーダーとして成長を目指す方にとって、勉強になる内容です。

原監督の信念や取り組みに触れながら、勝ち続ける組織づくりについて学びましょう。

 

【著書情報】

タイトル 原点~勝ち続ける組織づくり~
著者名 原 辰徳
出版社 中央公論新社
ページ数 229ページ
発売日 2010/3/25

 

【章立て】

第1章 自分で考え、決める力

第2章 父から学んだ力

第3章 人をひきつける力

第4章 失敗から学ぶ力

第5章 活かす力

第6章 育てる力

 

 

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「考えて動く」=「責任をもって動く」

原監督の幼少期と考え方の基盤

原監督は子供時代、両親から「意志力」を育ててもらったと言っています。「これしちゃだめ」や「こうしなさい」など、命じられたことはほとんどないそうです。原家の方針は「自分で決める」こと。どちらかと言えば、「どうするの?」と聞かれ「こうする」と答えることが普通だったのだとか。

高校進学、大学進学、巨人に一位指名されてプロ入りなど、大きな節目でも任せてくれたそうです。原監督は本の中で「両親のその姿勢が、僕に責任感を与え、僕の意志力が育まれるきっかけになったのだと思う。」と書かれています。

意志力がパワーを生む

原監督自身、なぜこの教育方針が良かったと思っているのでしょうか。それは「責任感」が「行動力」に代わると信じているからです。

お仕事をしている方は、イメージが湧きやすいかもしれません。

上司や先輩から、よくわからないけど「ああしろ」「こうしろ」と言われたことはありませんか?心の中では「え、なんで?よくわからんけど、まあ従っておくか。」と思ったことはありませんか?

自分の意志も、信じるものもないことをやったところで、自分の身になるはずがないと、原監督は考えています。

意志力があれば「なぜそうなったか」「もっと良くするにはどうすればよいか」をよく考えるようになり、成功も失敗も成長につながっていくからです。

大切なのは、考えて動いているかどうか。もしかすると、一般の社会でも通用することなのかもしれませんね。

 

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父親の影響

親子であり師弟関係でもある父からの学び

原監督のお父さんは、原貢(はらみつぐ)さんです。アマチュア野球の指導者で、東海大相模高校や東海大学でも野球部の監督をされていました。どちらの学校でも原監督とともに野球部で関わり、「親子鷹」の関係でした。

自分が監督をしているところに息子が来るわけですから、そりゃあもう溺愛・・・していたわけではなかったようです。他の部員から同情の声が上がるほど、ものすごく厳しかったのだとか。それでいて、家では優しいお父さん。「おい、これ食べるか?」なんてことも、日常茶飯事だったようです。

忘れられない言葉と受け継がれる価値観

原監督は著書で、お父さんから贈られた言葉で忘れられない言葉が3つあると語っています。

一つ目は、「辰徳、お前よう頑張ったな。でも、おれもきつかったぞ」です。親ならだれでも、自分の子供がかわいいもの。高校・大学と、厳しすぎるほど厳しくするのは、「ひいき」と言われないため。親としても苦労がうかがえますよね。

二つ目は、「私は、おぎゃあと生まれてきたコイツの顔を見て、“健康な体を作ってやろう”と思ったんです。それだけは、親としてコイツにしてやろうと心に誓っていたんです。」というもの。原貢さんは、原監督を野球選手にしたかったわけではないんです。ただ、一人の人として、立派に成長してほしかった。そのために、自分にできることは「健康な体を作ってやること」。強い決意や覚悟が伝わってきますよね。

三つ目は、原監督が現役を引退するきっかけになった言葉。「お前は一人の人間として、これからの人生の方が長いんだ。だから、少し余力をもってやめるのが、次に必ずつながるぞ。」

プロ野球選手にとって、引退のタイミングは非常に難しいもの。自分の体、プライド、視線、評価・・・。どうしようかと思っていた時、この言葉をもらったそうです。

一般の社会でも、タイミングを自分で決めなくてはいけない瞬間って、ありますよね。その時は、この言葉を思い出したいものです。

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原流 成功の条件と組織への指導法

巨人の監督として9度のリーグ優勝に3度の日本一、WBCの優勝経験まである原監督。巨人監督の在任期間は通算17年目という輝かしい実績を、いまなお更新し続けています。

そんな原監督が、組織のトップであるために、3つのことを常に意識しているそうです。

それは「素直さ」「朗らかさ」「謙虚さ」です。

これらを持ち合わせることで、人が人を呼び、人を支え、人に支えられるという理想的な環境ができているのだそう。野球選手に限らず、人に教えを乞うとき、この三つの要素を持っている指導者の下には、何かと聞きに行きやすいですよね。

原監督いわく、人生は他動的(人に影響される部分が大きい)なもの。これら3つの要素を持つことが、自分を支えてくれる人を呼ぶことにつながり、そのおかげで人は成功できているのだと考えているそうです。自分で自分を助けるだけでなく、自分を助けてくれる人も呼び寄せる。それが、成功の秘訣のようですね。

 

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どんな失敗も、成功につながっているという視点

弱いことは恥ずかしくない、挫折からの学び

野球は、失敗のスポーツと言われます。バッターは3割打ったら好打者、それでも全体の7割は失敗に終わります。もちろん、チャンスで凡退するときもあれば、いい場面で三振になってしまうこともあります。

しかし、大切なのはそのあとどうするか。「こういうミスをしたけども、このことが分かった。」「ここを直せば、おれはこうなれるんじゃないか。」という、謙虚な気持ちが大切だと、原監督は伝えています。

「毒を食べさせられても栄養にする」というのは少々オーバーな気もしますが、それくらいの負けん気で仕事に向き合いたいですよね。

チームの再建へ向けたリーダーシップの鍵

順調に見える原監督のキャリアも、決して楽な道のりではなかったようです。第二次政権となった06年、主力選手が相次いで故障し、途方に暮れてしまったそうです。そこで原監督は、「我慢すること」「規律を正すこと」「役割分担すること」「思い切った改革をすること」の4つのことを学びます。

監督となったからには、当然優勝を目指します。しかし、がむしゃらに頑張ったところで、当然結果は出ません。

  • 選手を信じ、我慢強く起用する。
  • 選手が練習に集中できる環境を作る。
  • 選手が集中して試合に臨めるように声をかける。
  • 若手が活発なチーム作りを進める。

読者の方の中には、中間管理職の方や、ある程度の役職についている方もいらっしゃるのではないでしょうか。4つのポイント、できているでしょうか。プロ野球の一般の会社、場所は違えど同じことが言えるのかもしれません。私は、正直、ドキッとしました。全然できてない気がするからです。笑

 

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人を活かすとは、組織力を高める方法とは

原監督が選手を見るときには、基準があるといいます。まずは、実力があること。これは、当然ですね。次に「強い選手」であること。強い選手とは、自分で考え、計画を立てられる選手のことです。不調に陥ったとき、いい結果が出ないとき、自分で解決までの道筋を立てられる選手。もし自分の部署にこういった社員がいたら、心強いですよね。

原監督は、常にその軸を基準に、選手を評価するそうです。そんな選手になってもらえるように、コーチと育成方針を決めたり、試合中に声をかけたりもするのだとか。選手一人ひとりを「活かす」ことが、強さの秘訣なのかもしれません。テレビで見ているとあまりわかりませんが、本当に細かいところまで気を配られているのですね。

育てることは難しいが信賞必罰と言葉の力を活用する

信頼と報酬のバランス、明確なフィードバック

温厚そうに見える原監督も、著書では自分のことを「冷たい人間」と言っています。原監督の育て方は「信賞必罰」。よい行いには褒美を出し、悪い行いには罰を与えるというものです。

よい行いとは、完投やホームラン、ファインプレーの事。悪い行いとは、怠惰なプレーや手抜きの事。相手が若手かベテランかに関わらず、常にそうしているそうです。

言葉すら武器にするコミュニケーション術

そのためには、「言葉の刃」を使うこともいとわないと、原監督は伝えています。チームの主力選手にも、遠慮はしません。マスコミを通して伝えることもあれば、ベンチ内でわざと聞こえるように話すこともあるそうです。

ただ、それはもちろん愛情あっての事。きっと選手たちにも伝わっているから、強いチームになっているのでしょう。「悔しい!」「見ていろよ!」とあえて突き放すのも、監督としての義務なのかもしれません。

おわりに:組織づくりの要点と今後の展望

いかがでしたでしょうか。今回は、「原点~勝ち続ける組織づくり~」を紹介しました。人を育て、チームを育てる。常に選手を第一に考え、さまざまな切り口で組織をまとめていく。その重圧と責任の重さは、とてもはかり知れません。

今回紹介した本は、野球というスポーツを通じて、「人づくり」「組織づくり」のポイントが多く書かれていました。紹介しきれなかった部分も、多くあります。中間管理職の方や、プロジェクトのリーダー、何人か後輩ができ始めた若手の社会人の皆さんにも、ぜひ読んでほしい一冊です。

お近くの書店で見かけたら、ぜひ手に取ってみてくださいね。

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Biz人 編集部

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