投資銀行でのバリュエーション(企業価値算定)で用いられる計算方法は、ずばりDCF法

実務での採用可能性という点では、DCF法に軍配が上がります。ただし金融業のうち保険業や、実質的に破綻しており清算価値を把握する必要がある場合は純資産法が適切な評価手法になります。
例えばメーカーの企業価値評価を行う際には、DCF法および類似上場比較法を採用することが多く、DCF法は理論的にキャッシュフローを基礎にした評価手法であることもあり、
事業会社の経営陣の方も最近はコンサルティングファームや投資銀行出身の人が増えているのもあって、これらの評価手法は違和感なく理解され採用されることが多いといえるでしょう。
銀行や金融機関の評価においては、配当割引モデル(Dividend Discount Model : DDM)というものが採用されることが一般的ですので、DCF法におけるキャッシュフローの割引現在価値の考え方を用いて、株式価値を計算することが一般的です。なお、DDMを採用する際には、キャッシュフロー(配当)が毎期末に発生すると仮定して期末主義で割引計算をすることが重要ですので、間違えないようにしましょう。
一方で、保険業ではやや特殊な評価法を用いており、embedded valueが保険会社の評価でいう事業価値になります。保険会社の評価では、修正時価純資産と、保険契約の現在価値総額の合計がembedded value, すなわち一般的なDCF法における事業価値に相当します。ややテクニカルな論点ですが、保険会社のM&A担当者にとっては理解しておくべき重要なポイントになります。
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