ブックレビュー

【要約】ブランディングデザインの教科書|初心者でもわかるブランディングの手法を解説

テーマ
ブランディングデザイン
監修
戦コン社員

本書は、日本に普及しつつある「ブランディングデザイン」が学べる1冊です。企業に勤めている方、例えば経営者、マネージャー、プランナーといった役職の方であれば、最近流行りの「ブランディング」を会社でやってみたいという方は多いのではないかと思います。しかし、ブランディングデザインと聞いて即座に答えられる人はそんなに多くないはず、著者もかつてはブランディング?デザイン?バッグか何か作っているのですか?と聞かれたそうです。このようにブランディングデザインはまだ多く知られていないのが現状です。では、ブランディングデザインとは何なのか、本書を通して学んでいきましょう。

 

【著書情報】

タイトル ブランディングデザインの教科書
著者名 西澤 明洋
出版社 パイインターナショナル
ページ数 272ページ
発売日 2020/12/11

 

【章立て】

1時間目:ブランディングとはなにか?

2時間目:ブランディングデザインの考え方

3時間目:ブランディングデザインの進め方

4時間目:ブランディングデザインの実践

 

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ブランディングとは

著者は、ブランディング=差異化だと言います。つまり、ある商品、サービス、もしくは企業全体としてのイメージに、ある一定の方向性をつくり出すことで他者と差異化することです。

差異化とは「他とはどう違うのか」というブランドの本質的価値をお客様に正しく伝えることなのです。

 

マーケティングとブランディングは似ているようで違います。マーケティングは「売る」ことを考えますがブランディングは「伝える」ことを考えます。

ブランディングは、伝言ゲームのように自然に企業の本質情報が伝わっていく状態を目指すことが目的であり、売り上げをあげることが目的ではありません。伝言ゲームがちゃんとできてから、売り上げを考えるのです。

ブランディングは「結構売れているのに知られていない」「良いモノをつくっているのに売れない」こういった課題に良く効きます。

しかし、全ての企業がブランディングできるかというとそうではなく、

①トップの熱い想い

②良いモノ(サービス)

③コミュニケーションチーム

が必須条件になります。

 

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ブランディング可能な3つの条件

①トップの熱い想い

ブランディングで1番大切なのが「トップの熱い想い」です。ブランディングの過程の中で、困難な状況に際してブレのない判断を下し続けられるのは、熱い想いを持ったトップの決断だけだからです。

ブランディングはマーケティングとは異なり、短期的な結果が出づらいので、その状況に耐えられるくらいの熱い想いが必要なのです。ちなみに、ここでいうトップというのは「社長」だけを指すものではなく、伝言ゲームをはじめる1番最初のプレイヤー全員を指します。

本書では「山形緞通(やまがただんつう)」という企業を紹介しているのですが、そのトップの熱い想いがこれです。

「本当にいいものなので、僕の代で終わらせるわけにはいかない。絶対に生き残らせなければならないんです。」

良い伝言ゲームは、熱い想いからはじまります。

 

②良いモノ(サービス)

良いモノは具体的にどういったものかというと、1回ではなく何度も食べたくなる(使いたくなる)ものであるのが理想です。

例えば、お土産のお饅頭をもらったとき「普通だな」と思ったとします。

それではダメです。パッケージを変更するなどすれば売れるようになります。売れるようになるのですが、それではマーケティングになってしまい1回限りでその商品は終わってしまうのです。

今、日本の市場は全方位的に飽和しています。つまり、お客様は商品やサービスを常に何かと比べて購入しているのです。

このとき、市場のなかで何も考えずに安心して買える水準を超えていることはブランディングの絶対条件。

当たり前ですが「良いモノ」しかブランドにはなり得ません。

 

③コミュニケーションチーム

「良いモノ」しかブランディングはできませんが、逆に言うと市場水準で70点以上の価値があれば十分に勝算が出てきます。

みなさんは、85点の商品と90点の商品を見分けることができますか?おそらく難しいですよね。

なので、70点以上の商品を自社で持っている場合は社内でブランディングをするチームを構築しましょう。

つまり「つくる」技術が70点以上あるなら「伝える」技術も70点以上にしなければならないのです。

昔は「つくる」ことだけやっていれば良かった時代がありました。しかし現代では「つくる」と伝えるの両輪体制を自社でしっかり持つことが、ブランディングの差異化要因をきちんと伝言することにつながっていくのです。

 

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フォーカスRPCD

ブランディングデザインの進め方として「フォーカスRPCD」という考え方がある。

いわゆるPDCAのブランディング版だと思ってもらえればいいです。

  • R(リサーチ)
  • P(プラン)
  • C(コンセプト)
  • D(デザイン)

この4つの中心にF(フォーカス)がある。

フォーカスとはやらないことを決めることで、すべての工程で頭に入れておく必要のある考え方です。

R(リサーチ)

R(リサーチ)では、市場データを集めるのではなく、作り手全員が自社を理解することから始まる。メンバー全員の経営者視点から生まれるのです。

P(プラン)

P(プラン)は「自分たちのいいところ」かつ「他社とは違うところ」を目指すポジショニング戦略をとります。しかし、ポジショニングというのは陣取りゲームみたいなもので、既にポジションがとられている場合があるのです。その場合は組織能力、つまり技術力、運営力、組織連携、社員教育、特殊人材といった外からはわかりにくい内在的な強みに注目しましょう。

C(コンセプト)

C(コンセプト)はブランドで一番大事な考えで、戦略づくりで見えてきた経営の方針を一言で表現します。一見キャッチコピーのようにも見えますがそれは間違いです。コンセプトは社内外に伝達されかつ判断基準となる一番上位の概念で、日々使うツールとして定着するようなメンバー全員が気に入るコンセプトでないといけないのです。

D(デザイン)

最後にD(デザイン)はブランドコンセプトの具現化をする作業です。これまでは言葉が意味を正確に伝える「理解の表現」をしてきましたが、デザインはファジーでより多くの情報を伝える「直観の表現」なのです。こうして、またR(リサーチ)に戻り何周もすることでブランドとデザインを育てていきます。

 

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おわりに

ブランディングする条件は

  • ①トップの熱い想い
  • ②良いモノ(サービス)
  • ③コミュニケーションチーム

この3つがそろっていればブランディングは可能です。しかし、ブランディングはマーケティングとは異なり即効性がありません。

長期的に戦っていく覚悟が必要です。歴史の長い企業や、逆に歴史の短い企業などは方向性がバラバラになっていることが多いのです。そのバラバラの点を一つの線にする作業がブランディングデザインです。

 

いろいろなことをして本質を見失っていませんか?企業の本質をデザインしましょう。

 

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Biz人 編集部

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