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経理担当者なら取得したい!日商簿記2級でよくでる仕訳_法人税の処理方法

テーマ
法人税の処理方法
監修
簿記マスター



法人税の処理には中間納付・確定申告・未払分の納付の3つのタイミングがあります。これらを理解せずに仕訳をしてしまうと勘定科目のミスをしてしまいます。また、法人税の金額を求めたうえで仕訳をする問題も想定されます。法人税は当期純利益ではなく課税所得に税率をかけて算出します。実務上でも法人税を納める際には申告書を作成しますが、税理士に依頼している場合でもその見方や計算の流れは知っておくべきではないでしょうか。基本的な法人税の仕訳方法や法人税等の計算法を見てみましょう。

法人税の中間納付

株式会社などの法人は1年間の利益に対して法人税や住民税、事業税を納める義務があります。これらの税金をまとめて「法人税等」と呼びます。

法人税等は金額が大きくなることがあるため、一度に全額を納めるのは企業にとって大変なこともあります。それを見越して1年間の税額が確定する前に年間税額の約半分を概算額で納めます。これを中間申告といいます。中間申告で法人税を納めたときには、「仮払法人税等(資産)」勘定で処理をします。

①X株式会社は、法人税の中間申告として30,000円を現金で納めた。

借方科目 金額 貸方科目 金額
仮払法人税等 30,000 現金 30,000

法人税の確定申告

年間の利益が確定したら、その金額をもとに法人税等の確定申告を行います。確定した金額は「法人税、住民税及び事業税」勘定、または「法人税等」で処理をします。また、確定した税額のうちまだ支払われていない金額は「未払法人税等(負債)」勘定を使用します。

②X株式会社は、決算により法人税等の金額を68,000円と確定した。なお、中間申告として30,000円をすでに納めている。

借方科目 金額 貸方科目 金額
法人税等 68,000 仮払法人税等 30,000
未払法人税等 38,000

未払法人税等の支払い

法人税等の金額が確定したら、まだ支払いの済んでいない金額を納めます。

③X株式会社は、未払の法人税等38,000円を現金で納めた。

借方科目 金額 貸方科目 金額
未払法人税等 38,000 現金 38,000

課税所得の計算

法人税等は会社の1年間の利益をもとにして計算されますが、会計上のルールで作成した損益計算書の利益とは若干異なります。税法上の利益である課税所得へ修正する必要が出てきます。

損益計算書には会計上の収益と費用が計上されていますが、税法上の益金と損金とは若干異なります。「収益」と「益金」はとてもよく似ており、「費用」と「損金」も同様によく似ています。しかし、内容が若干異なるのです。会計上は収益として計上したけれど税法上は益金とは認められないなど異なる論点が4つあります。その異なる点を当期純利益に加算や減算をして税法上の課税所得へ修正を行い、課税所得に法人税率をかけて税額を計算します。手順を示すと次のとおりです。

ステップ①:当期純利益を算出する

損益計算書上の税引前当期純利益を指します。

ステップ②:益金算入・損金不算入項目を加算する

益金算入 会計上は収益に計上しなかったけれど、税法上は益金とするもの

⇒益金が増えるので税法上の利益も増えると考えられる

損金不算入 会計上は費用に算入したけれど、税法上は損金として認められないもの

⇒費用として計上したものが減らされるので、その分税法上の利益は増えると考えられる

例:貸倒引当金繰入限度超過額、減価償却費の償却限度超過額 など

日商2級では、損金不算入の例として挙げたものが出題されています。

ステップ③:益金不算入・損金算入項目を減算する

益金不算入 会計上は収益に算入したけれど、税法上は益金として認められないもの

⇒収益に計上したものが減らされるので、その分税法上の利益も減ると考えられる

損金算入 会計上は費用に計上しなかったけれど、税法上は損金とするもの

⇒損金としなければならないものが増えるので、その分税法上の利益は減ると考えられる

ステップ④:課税所得を求め税率をかけて法人税額を算出する

 

では、課税所得を求める問題を見てみましょう

④課税所得を計算しなさい。

【資料】

  • 損益計算書の税引前当期純利益は500,000円であった。
  • 貸倒引当金の繰入限度超過額 41,000円
  • 減価償却限度超過額 27,000円
  • 受取配当等の益金不算入額 20,000円
  • 貸倒損失認定の損金算入額 15,000円

【解答】

500,000円+41,000円+27,000円-20,000円-15,000円=533,000円

「貸倒引当金の繰入限度超過額」および「減価償却限度超過額」は損金不算入項目で当期純利益に加算されるものです。一方、「受取配当等の益金不算入」および「貸倒損失認定の損金算入額」は当期純利益から減算されるものになります。

会計上の利益は500,000円ですが、税法上の課税所得金額は533,000円となります。法人税はこの課税所得に対して課せられます。

税額を自分で求め法人税確定仕訳をする

それでは、法人税額を自分で求めたうえで税額を確定する仕訳をしてみましょう。

⑤決算につき、法人税の金額を確定した。なお、中間申告として120,000円を支払い仮払法人税等として処理している。

【資料】

  • 税引前当期純利益 860,000円
  • 益金算入額 8,000円
  • 損金不算入額 50,000円
  • 損金算入額 26,000円
  • 実行法人税率は40%として計算すること

【解答】

借方科目 金額 貸方科目 金額
法人税等 356,800 仮払法人税等 120,000
未払法人税等 236,800

課税所得を計算します。

860,000円+8,000円(益金算入)+50,000円(損金不算入)-26,000円(損金算入)=892,000円

課税所得に税率をかけて法人税の確定額を計算します。

892,000円×40%=356,800円

確定した法人税等の額のうち、すでに中間納付として納めている額を差し引き、残りは未払法人税等として負債になります。

新論点として上記の法人税の知識をさらに深く追求する会計処理方法である「税効果会計」も出題されています。そのためにもまずは、基本的な法人税の会計処理や税額の計算方法を理解しておくことが大切です。


Biz人 編集部 経理応援隊/簿記応援隊Biz人 編集部 経理応援隊/簿記応援隊

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