M&A事業承継

企業価値算定の落とし穴。M&A時に過大評価を防ぐ計算方法は?

企業価値計算時の調整方法

「スポット取引」を公認会計士に算定させて、調整後EBITDAを用意し企業価値を計算する

「スポット取引」を公認会計士に確認させて、調整後財務諸表・調整後EBITDAを用意する

対象会社の過去の財務諸表においてスポット取引による影響が含まれているのであれば、今後は発生しないことが見込まれます。そのため、スポット取引から発生した損益はEBITDAから除く必要があり、正常化調整の項目を構成します。

ただしスポット取引を峻別するのは実際には難しく、今後も取引関係がないような得意先との取引であったり、会社の創立を記念して例外的に発生した取引等、財務デューデリジェンスの実務においてはQ&Aシートにおいて対象会社に慎重に確認する必要があります。

 

「経常的に発生する営業外・特別損益項目」を考慮し調整後EBITDAを用いる方法

「経常的に発生する営業外・特別損益項目」を考慮した財務諸表・調整後EBITDAを用いる

つぎに、損益計算書の営業外項目に記載されていても経常的に毎期発生しているような項目は、正常化調整を行う必要があります。

支払利息は金融取引により生じるものですので、EBITDA調整に含めてはいけませんが、

固定資産の売却もしくは除却が毎期行われており損益が発生している場合は考慮するケースがありえます。

なお、持分法による投資損益を当該調整に含めるかどうかですが、基本的にM&Aのバリュエーションでコントロールベースの価値を計算する際は加味しないことが一般的であると思われます。これは持分法による投資損益は持分法適用会社からしか生じないですし、持分法適用の時点で子会社ではなくコントロールされている事業体ではないと判断されるからです。

案件により様々な論点があるので会計士やファイナンシャルアドバイザーと議論を進めていく必要があります。

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