経理を学ぶ上で避けて通れないのが「減価償却」。簿記の試験では、決算整理仕訳として頻出されるポイントの一つです。実務では、減価償却費を毎月計上している企業も多く、身近な勘定科目でしょう。
こちらの記事では、「減価償却」とそれに関連する「固定資産」について解説します。役割や意味について理解を深めることで、よりスムーズな仕分けができるはずです。
経理を学ぶ上で避けて通れないのが「減価償却」。簿記の試験では、決算整理仕訳として頻出されるポイントの一つです。実務では、減価償却費を毎月計上している企業も多く、身近な勘定科目でしょう。
こちらの記事では、「減価償却」とそれに関連する「固定資産」について解説します。役割や意味について理解を深めることで、よりスムーズな仕分けができるはずです。
【目次】

資産とは一般的に、
の3つに分けられます。
この中で減価償却に係わる資産は、固定資産です。
会社では事務用品、パソコン、車、など業務に必要なものを購入していますが、その中でもある程度金額が高く、会社の財産として扱われるものを固定資産と言います。
さらに固定資産は、形のある「有形固定資産」と、形のない「無形固定資産」、「投資」の3つに分類されます。その中でも減価償却に係わるのは「有形固定資産」と「無形固定資産」です。
有形固定資産と無形固定資産の例は、以下の通りです。
建物や備品などの固定資産は、使用することや年月が経過することでその価値が取得当時よりも減少します。
例えば、ご自身が使用するスマートフォン。購入当時は15万円の価値があっても、使用していくことと購入から時間が経つことで、当初の価値が下がり、リサイクルショップに持って行くと3万円の価値だと言われることがあります。
同様に会社の固定資産と呼ばれるものは、取得当時の価値は上がるのではなく下がっていくものです。
この価値の減少を帳簿上で処理するのが減価償却の役割で、減価償却によって費用計上される金額を「減価償却費」と言います。
先述したように減価償却できる資産は「有形固定資産」と「無形固定資産」です。
この中にも以下の条件があます。
このような原価償却できる固定資産を「減価償却資産」と言います。
反対に減価償却できない固定資産を「非減価償却資産」と言います。
稼働していない資産は減価償却できません。また、時間の経過とともに劣化しない固定資産、例えば「土地」は非減価償却資産です。土地は、時間が経って価値が上がることがあるからです。
減価償却の計算方法には、いくつかの種類がありますが代表的な方法は以下の2つが挙げられます。
実際に例題を使って減価償却を計算してみましょう。
上記の公式により
200,000円÷5年=40,000円
となります。
5年間かけて、40,000円ずつ減価償却していくようになるわけです。
上記の公式により
1年目 200,000円×0.4=80,000円
2年目 80,000円 ×0.4=48,000円
3年目 48,000円 ×0.4=28,800円
となります。
毎年、同じ掛け率で計算し、減価償却していきます。
これらはあくまでも、1年分の減価償却費の計算方法です。
期中に購入し、使用を開始した固定資産については1年分の減価償却費を月割り計算し、使った月数の分だけ減価償却費を計上することになります。
上記の条件で減価償却費を計算すると以下になります。
(80,000円÷12カ月)×9カ月=60,000円
となります。
ここでのポイントは、減価償却を開始するのは取得や購入した時点ではなく、使用を開始した時点というところです。前期に購入や支払いを完了していても、当期首に使用を開始したのであれば、当期から1年分の減価償却をしていくのです。
減価償却費を算出したら、いよいよ仕訳をして記帳します。
ここで使用する勘定科目は以下の2つです。
また、記帳方法にも2つの方法があります。
減価償却費を借方に記入します。貸方には、帳簿上の価値を減らしたい固定資産の勘定科目を記入します。
例えば、備品で50,000円の減価償却費を計上する場合は、以下の仕訳になります。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
| 減価償却費 | 50,000 | 備品 | 50,000 |
直接法で計上された金額は、賃借対照表上で対象固定資産残高として減ります。
前期末残高が200,000円だった備品を、当期末に上記仕訳を行うと以下になります。
| 貸借対照表 | |
| 備品 150,000 | |
上記のように、200,000円から50,000円が減り、当期末残高が150,000円となるわけです。
直接的に対象の固定資産勘定の残高減るので、直接法と言います。
直接法と同じように、減価償却費勘定を借方に記入します。貸方には減価償却累計額を記入します。
減価償却累計額は、資産のマイナスの意味を持ちます。
例えば、備品で50,000円の減価償却費を計上する場合は、以下の仕訳になります。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
| 減価償却費 | 50,000 | 減価償却累計額 | 50,000 |
間接法で計上された金額は、賃借対照表上で減価償却累計額として増えます。
取得価格が200,000円だった備品で、当期末に上記仕訳を行うと以下になります。
| 貸借対照表 | |
| 備品 200,000 | |
| 減価償却累計額 △50,000 | |
上記のように、備品勘定は取得価格のままで、そのマイナス勘定として減価償却累計額を毎年増やしていくのです。
直接対象の固定資産勘定を減らすのではなく、減価償却累計額として減価償却していくので間接法と言います。