儲けのカラクリ

不動産投資で絶対失敗しない!損しないためのプロの視点

テーマ
住宅購入、不動産投資
執筆
宅建保有者・不動産会社営業

初めて住宅を購入する、マンションを購入する際には不安はつきものです。少し気に入らないけれども購入しても良いのだろうか、相場と比べて大丈夫だろうかと悩むものです。
ここでは、不動産会社で営業をしていた筆者が、不動産会社に騙されたり不動産購入で損をしないためのプロの視点を解説します。
住宅やマンション購入に悩んでいる人は必見です。

不動産投資の失敗

不動産投資で失敗しないために、住宅購入でも、マンション購入でも、屋根裏と床下、建具の取り付け具合などは必ず点検する。

住宅購入でも、マンション購入でも、屋根裏と床下、建具の取り付け具合などは必ず点検しましょう。

ホームインスペクションといって、購入前に建物点検を自分で専門家に依頼することも可能ですが、数万円以上するうえに、全ての建物の不具合を知ることは出来ません。

新築物件でも、中古物件でも、壁に断熱材がちゃんと入ってなく、隙間ができてたり、床が微妙にたわむことや、傾いていたりするなどの多少の不具合は必ず存在します。

しかし、重要なのは多少の不具合があることではなく、重大な建物の瑕疵を見逃さないことです。

もし、これらの重大な瑕疵を見逃して購入した場合、雨漏りや白蟻などの被害が発生し、その修理に多額の費用が必要になる場合があります。

 

不動産投資時の心構え。「法律があるから大丈夫」では失敗する

不動産購入時の心構え。「法律があるから大丈夫」は危険

仮に、契約不適合責任が認めらて、修理を請求できたとしても、建物の重大な不具合を直すというのは容易ではありません。

特に、雨漏りが発生した場合は、原因の特定と修復は困難な場合があり、不動産業者でも専門的な知識とスキルが必要で、雨漏り診断士という資格があるぐらいです。

この場合、何回も原因と思われる部分を修理して、それでも直らない場合には、最悪建て直しとなるケースもあります。

いくら法律で契約不適合責任が売主にあるといっても、何万円単位の修理なら、ともかく何百万円単位の修理費用を元売主に請求して出させるのは、極めて困難です。

法律上、契約不適合責任の前身である瑕疵担保責任でも、建物に瑕疵がある場合には、損害賠償や契約解除を主張できます。

しかし、裁判で契約解除が認められるのは、建物や元売主に余程の悪質性が証明されない限り、認められません。

また、損害賠償請求に関しても、民事裁判で長期で争うことになり、仮に勝訴しても多額の損害賠償費用を相手が払えなければ、払って貰えません。

ですので、法律があるから大丈夫などと過信しないで下さい。

 

素人でも失敗しないための不動産投資時の簡単な建物点検方法

素人でも失敗しないための住宅購入時の簡単な建物点検方法

建物の不具合はなかなかプロでも、全てを見つけるのは困難ですが、素人でも必ず分かる部分もあります。

それが、床下と屋根裏と建具の取り付けです。

内見時は必ずここを不動産業者にお願いして、見せて貰うようにしましょう。

何故なら、建物の重大な不具合は、この三点を見るだけである程度は分かるからです。

 

床下ならライトを照らして木材が腐ってないか、湿ってないか見たり触ったりして、カビ臭くないか、蟻道(アリが通った道)や蟻の巣がないかなどを確認して、必要ならフラッシュを焚きながら写真や動画を全方向から何枚か撮って、後で確認することもオススメです。

 

屋根裏なら湿気やホコリがないか、釘が出てないか、水滴などは付近に垂れてないか、確認してみましょう。

 

建具の取り付けは、ドアや窓を開け閉めして、スムーズかどうかを確認しましょう。

もし、スムーズに開け閉めできない箇所が、複数箇所あれば、傾いていたり、湿気が溜まりやすい構造、もしくは取り付け時の不具合などの可能性があります。

特に、家の傾きはプロでも何故傾いているのか原因を特定するのは困難なので、複数箇所でドアや窓の開閉がスムーズではない物件の購入は控えた方が無難です。

 

その他にも、外壁に大きいヒビがないか、外壁を触ってみて塗料が手に付着するようなチョーキング(壁やドアなどに使われている塗料の劣化)が起きてないかも確認しておくと、購入前に重大な不具合のある建物の購入リスクを避けられるので、プロに点検を頼むホームインスペクションの費用や手間を、違うことに割くことができます。

 

因みに、二級建築士を保有している不動産営業マンの方に聞いても、建物点検の知識は、それとは別物ですので、営業マンに聞くよりも、ご自分で事前に調べてチェックリストを作っておくことをオススメします。

 

不動産購入の流れの中でも重要な立地の確認。資産性が維持しやすい立地をみきわめて失敗を防ぐ

不動産購入の流れの中でも重要な立地の確認。資産性が維持しやすい立地か

資産性とは、将来、どれだけ購入した時の価格で、不動産が売れるかということです。

例えば、1000万円で買った不動産が、10年後も同じ価格で売れるような不動産は資産性が高いといえます。

この資産性を決めるのは、多くの要素がありますが、大半は土地の立地で決まってしまうと言っても過言ではありません。

建物は建て替えることはできますが、土地を移動させることはできませんから、土地の選定に力を入れることが資産性には、重要となります。

不動産投資の面でも、私用の住宅においても、出口戦略が取れない、つまり売れない不動産は負債でしかなく、資産とはいえません。

駅近でも東京23区内や大阪、名古屋などの主要駅以外は、たとえ駅から徒歩5分圏内でも資産性を維持しやすい訳ではないので注意してください。

資産性を維持しやすい土地か

東京や大阪、名古屋などの中心部以外は土地についても選別する必要が出てきます。

その場合は、土地の広さや形、周辺環境などを重点的にみていきます。

例えば、整形地か、上に高圧線は通ってないか、日当たりはいいか、土地は広いか、旗竿地か、接道状況に余裕があるか、など資産性の維持を考えるために、見るべきところが増えてきます。

東京23区内で戸建てなら徒歩10分圏内、マンションなら7分圏内ほどの立地であれば、たとえ狭小地や旗竿地、接道がギリギリ2mしかないようなリスキーな土地でも、資産性を維持できる可能性はありますが、地方の場合は、東京や大阪、名古屋などの主要部と違い、人口減少が今後も加速していく可能性が高いので、主要都市の中心部以外の土地や住宅を買う際は、注意しましょう。

今後も人口が増えていく見込みが高い主要都市の土地は、資産性を維持しやすいので、あまり、ごちゃごちゃ考えるのが嫌で資金力があるなら、主要都市の中心部にある不動産を買うのが安全性は高いと思います。

ただ、この場合、利益を上げる不動産投資向けの買い方ではなく、資産性を維持しやすい不動産を所有するというのが目的になります。

仮に、都心部であれば、新築マンションなどは、どこも駅近で便利なので、人気も高く、購入した価格よりも高く売れることがありますが、庶民にはなかなか手が届く価格ではなく、主に内需ではなく、外需によって値上がりすることが多いです。

例えば、中国では、土地は国有なので、中国の富裕層などは、お金を出せば自分のものになる日本の土地を、以前はかなり買っていましたが、中国経済のバブルが終わってからは、大人しくなりました。

また、中国以外の外国人投資家も、日本の土地に魅力を感じているようで爆買いというわけではありませんが、東京の都心部の地価は、今でも値上がりし続けています。

私たち、日本人には分かりづらいかもしれませんが、日本は労働環境を除けば、治安や医療、飲食、サービス、衛生面のどれをとっても、世界でトップレベルを誇ります。

お金の心配をしなくていい富裕層からしたら、日本は様々な面で、魅力的で都心部の土地などは、割安に見えるのでしょう。

 

不動産投資で失敗しない人は”違和感”を感じ取る

不動産購入時の流れの中でも重要なのは”違和感”

私のようにお金を持たない庶民が、資産性を維持しやすい不動産を買う場合、一番に考えないといけないのは、不動産に存在するリスクです。

「違和感」の正体は、複合的な建物にあるリスクが絡んでいるケースが多く、その違和感を無視してしまったせいで、購入後に、さまざまなトラブルを抱えることになることがあります。

実際、数多のネット記事や書籍を読みましたが、この「違和感」について触れられているものは、ほとんどありません。

不動産業界で何十年も活躍されたベテランの多くは、この違和感について不動産リスクを見極める上で、かなり重要な位置づけとして捉えられてきたわけですが、違和感という言葉や中身そのものが、抽象的表現で具体性に欠けるから、言葉にするのも、文章にするのも、今まで避けられてきたのではないかと思います。

例えば、内見時に、素人の方でもパッと見た感覚で、「変だなぁ」「嫌だなぁ」と思う建物は要注意です。

大半の場合、その感覚は正しいです。

終始、曖昧な話で申し訳ありませんが、予備知識を入れた上で、建物や土地の違和感を大事にして頂きたいと思います。

何故なら、違和感のある物件は売れないからです。

私や私の周りの事例になりますが、そういった違和感が邪魔をして、実際に、取引が長期化して最終的には他の不動産を購入した事例が多くあります。

あなたが、仮に、違和感を無視して、その不動産を購入した場合、建物に不備がなくても、複合的な要因によって作られた違和感で物件がなかなか売れないこともありますので、注意してください。

リスクは見えるものもありますが、手で触れたり、臭いなどで感じるものもありますので、自分の感覚を無視しないように物件選びをしましょう。

 

最後に

結論として、住宅を買う際に見るべき点としては、主に、建物の内部と立地が重要になります。

もちろん、素人では限界がありますが、ここでの記事をお読み頂ければ、ある程度、資産性が低い、出口戦略に困るような不動産を買うことは避けられるかと思います。

おそらく、不動産購入は大半の方にとっては、生涯で最も高い買い物になると思うので、他人任せにするのではなく、予備知識をある程度もって望まれることをオススメします。

今後、不動産投資をされる方も、住宅を購入される方も、是非、参考にして頂ければと思います。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

 

Biz人 編集部

「明日の仕事の役に立つ情報を、一人でも多くの人に提供したい」そんな思いで運営しています。ご自身のご知見・ご経験を世の中の役に立たせたいとお考えの仲間を募集しております。

人気Articles

  1. 簿記1級の鬼畜問題3選と解ける力を身に着ける方法

  2. 企業価値算定の分かれ道。純資産法orDCF法どっち?

  3. 簿記3級試験に出ることも!会計記録の基礎である「伝票」とは?

  4. 企業価値算定の落とし穴。M&A時に過大評価を防ぐ計算方法は?

  5. 現金・預金管理とは?管理方法や合わないときの仕訳までくわしく解説

  6. 仕掛ける攻めのマーケティング戦略

  7. 前受金・前払金・前受収益・前払費用を覚えよう!

  8. 2022年新しいマーケティング戦略とは?

  9. セグメント注記とは?概念から作成方法まで徹底解説!

  10. 有価証券とは?関連会社株式・子会社株式とその他有価証券について詳しく解説!