商品有高帳には、商品別の仕入・出荷・残高を記録し、在庫の管理を行います。通常は、商品ごとに1冊作成し、その商品の出入りを細かく管理するというわけです。
ここで管理が難しいのは単価です。同じ商品であっても、時期や取引先によって単価は変動するからです。
例えば下記のような場合、単価の管理が難しくなります。
- a商品100個在庫あります
- 50個は500円で仕入れたもの
- 30個は300円で仕入れたもの
- 20個は200円で仕入れたもの
このような内訳の場合、単価がバラバラのため、商品が売れるたびに帳簿上の単価(払い出し額)をいくら減らしたらいいのかわからなくなってしまいます。
そこで、以下の方法で管理すると正確に帳簿がつけられます。
先入先出法の記録
先入先出法は、先に仕入れた商品から払い出していくと仮定する方法です。
先入先出法の取引例
A商品について
4/1 前月繰越分 数量20個 単価500円 金額10,000円
4/10 30個を単価300円で仕入れた
4/20 20個を単価200円で仕入れた
4/25 40個を売り上げた
4/26 20個を売り上げた
| 商品有高帳(A商品) |
| 日付 |
摘要 |
仕入 |
払出 |
残高 |
| 数量 |
単価 |
金額 |
数量 |
単価 |
金額 |
数量 |
単価 |
金額 |
| 4/1 |
前月繰越 |
20 |
500
|
10,000 |
|
|
|
20 |
500 |
10,000 |
| 4/10 |
仕入 |
30 |
300 |
9,000 |
|
|
|
20 |
500 |
10,000 |
|
|
|
|
|
|
|
|
30 |
300 |
9,000 |
| 4/20 |
仕入 |
20 |
200 |
4,000 |
|
|
|
20 |
500 |
10,000 |
|
|
|
|
|
|
|
|
30 |
300 |
9,000 |
|
|
|
|
|
|
|
|
20 |
200 |
4,000 |
| 4/25 |
売上 |
|
|
|
20 |
500 |
10,000 |
|
|
|
|
|
|
|
|
20 |
300 |
9,000 |
10 |
300 |
3,000 |
|
|
|
|
|
|
|
|
20 |
200 |
4,000 |
| 4/26 |
売上 |
|
|
|
10 |
300 |
3,000 |
|
|
|
|
|
|
|
|
10 |
200 |
4,000 |
10 |
200 |
2,000 |
このように、売り上げた時に先に仕入れたものから払いだしていくと仮定します。
なので、払い出す優先順位としては
- 前月繰越分の20個
- 4/10仕入の30個
- 4/20仕入の20個
の順に払い出していくというわけです。
上記取引では、4/20仕入のうち10個が残っていると仮定しています。
移動平均法の記録
単価の異なる商品を仕入れる度に平均単価を算出し、平均単価を残高欄に記入します。払出単価も平均単価で管理する方法です。
移動平均法の取引例(先入先出法と同様)
A商品について
4/1 前月繰越分 数量20個 単価500円 金額10,000円
4/10 30個を単価300円で仕入れた
4/20 20個を単価200円で仕入れた
4/25 40個を売り上げた
4/26 20個を売り上げた
| 商品有高帳(A商品) |
| 日付 |
摘要 |
仕入 |
払出 |
残高 |
| 数量 |
単価 |
金額 |
数量 |
単価 |
金額 |
数量 |
単価 |
金額 |
| 4/1 |
前月繰越 |
20 |
500 |
10,000 |
|
|
|
20 |
500 |
10,000 |
| 4/10 |
仕入 |
30 |
300 |
9,000 |
|
|
|
50 |
380 |
19,000 |
| 4/20 |
仕入 |
20 |
200 |
4,000 |
|
|
|
70 |
329 |
23,030 |
| 4/25 |
売上 |
|
|
|
40 |
329 |
13,160 |
30 |
329 |
9,870 |
| 4/26 |
売上 |
|
|
|
20 |
329 |
6,580 |
10 |
329 |
3,290 |
仕入の列に実際の仕入単価を記入し、残高の欄に平均単価を記載します。その時に在庫している平均単価の商品を売上げたと仮定して、払出欄には平均単価を記入するというわけです。