経理/簿記試験

現金・預金管理とは?管理方法や合わないときの仕訳までくわしく解説

テーマ
現金・預金管理とは?
監修
簿記マスター

経理担当者が毎日行う業務に現金・預金管理があります。現金・預金管理にミスがあると、不正が疑われたり、取引先に迷惑をかけてしまったりと会社の信用を失うことにもつながってしまいます。
このように重要な現金・預金管理について、この記事では、管理方法や合わないときの会計処理までくわしく解説していきます。


現金管理とは

会社には金庫があり一定額の現金を保持しています。経理担当者は、金庫内の現金を管理しなければなりません。はじめに、現金管理の方法についてくわしく解説していきましょう。

現金出納帳の作成

現金の管理には、現金出納帳を作成します。現金出納帳とは、現金の動きを毎日記録する帳簿のことを言います。

現金出納帳の作成例をみていきましょう。

  • 8月11日 郵便局で切手1,680円購入した。
  • 8月24日 銀行預金を50,000円引き出した。
日付 勘定科目 摘要 入金額 出金額 残高
8月1日 前月より繰越 33,000
8月11日 通信費 郵便局 @84×20枚 31,320
8月24日 普通預金 預金引き出し 1,680 81,320
合計金額 50,000
次月へ繰越 50,000 1,680

毎日の現金の取引について「勘定科目」「摘要」「金額」を記載し、1ヶ月ごとに集計して残高を管理していきます。

 

現金の保管、金庫への補充・引き出し

会社の金庫内に現金をどの程度保有しておけばよいかは、会社ごとのルールによります。多額のお金を持っているとその分リスクも大きくなるので、必要最低限のみ保有するのが良いでしょう。

金庫内の現金が定めた額よりも多くなったら銀行口座へ預け入れ、不足した場合は銀行口座から引き出して補充します。

また、金庫の鍵や番号を管理する担当者は、特定の人物に限定しておくのが望ましいです。

 

現金の残高確認

現金は毎日残高を確認しなくてはなりません。預金は通帳があるので簡単に確認できますが、現金は手で数えて確認します。手順としてはつぎのとおりです。

  1. 現金を通貨ごとに数える
  2. 現金の有高と現金出納帳の残高を突合する
  3. 現金出納帳の残高と帳簿の残高を突合する

現金を数える方法は、金種表を作って通貨ごとに数えます。金種表の集計値と現金出納帳の残高は、必ず一致していなければなりません。

金種表の集計値と現金出納帳の残高が一致したら、つぎに現金出納帳と帳簿とを突合します。

現金残高が合わないときの仕訳方法

万が一、現金の残高が合わないときは原因をつきとめなければなりません。残高が合わないケースは、以下のようなことが考えられるでしょう。

  • 伝票の起票を忘れている
  • 取引を二重に伝票起票している
  • 伝票の日付を誤って起票している
  • 伝票の金額を誤って起票している

現金残高と帳簿残高は一致するように、常に動きをチェックしなければなりません。ところが、現金の場合は人の手を介して受け渡しをするため、金額を間違えるミスをしてしまう可能性も十分にあり得ます。

後になって現金の残高が合わないときに、その原因を調べるのが困難なケースが非常に多いです。どうしても原因がつかめないときは「現金過不足」という勘定科目で処理します。

残高が合わないときは不正を疑われてしまう可能性もあるので、最新の注意を払って管理するように心がけましょう。

 

現金残高が合わなかったときの仕訳方法

ここからは現金残高が合わなかったときの仕訳方法を、具体的な例示をもとにくわしく解説していきましょう。

例1)現金の残高が帳簿の残高よりも5,000円多かった。

借方 金額 貸方 金額
現金 5,000 現金過不足 5,000

例2)現金の残高が帳簿の残高よりも5,000円少なかった。

借方 金額 貸方 金額
現金過不足 5,000 現金 5,000

合わない原因が判明したときの仕訳方法

現金過不足の原因がわからず、そのまま決算となったときは、現金過不足から「雑益」または「雑損」に振り替えます。

例2-1)現金が多かった原因が不明のとき。

借方 金額 貸方 金額
現金過不足 5,000円 雑益 5,000円

例2-2)現金が少なかった原因が不明のとき。

借方 金額 貸方 金額
雑損 5,000円 現金 5,000円


預金管理とは

会社で発生する取引のほとんどは預金口座を通じて行われます。預金口座の入出金の動きについて、何の取引に該当するものなのかを常時把握しておかなくてはなりません。

預金管理とは、口座の入出金を確認し記録をする仕事です。具体的な業務内容について解説していきましょう。

預金口座の管理

預金口座の管理は、口座の種類ごとに行わなければなりません。口座の種類は、普通預金、当座預金、定期預金の3種類があります。以下の表で確認してみましょう。

口座の種類 内容
普通預金
  • 自由に入出金ができる
  • 口座の残高に対して利息がつく
当座預金
  • 小切手や手形を振り出すために利用する
  • 利息はつかない
  • おもに法人が持つ
定期預金
  • 預け入れ期間を設定し、満期になるまで引き出せない
  • 普通預金口座より高い利息がつく

残高の確認

現金の残高確認と同じように、帳簿の残高と実際の口座の残高が一致しているかを確認します。残高が合わないケースは現金と同じような原因が考えられますが、預金に限った原因としては、以下のようなものがあるでしょう。

  • 口座自動引落の伝票を起票していない
  • 手数料を含んだ金額で決済されている
  • 口座に不明瞭な入出金がある

まとめ

会社のカバナンス体制が厳しく言われている中で、現金・預金管理の仕事は大変重要な仕事です。

経理担当者が毎日の業務を着実に行うからこそ、会社が健全に経営できるということを忘れてはいけません。

また、近年はキャッシュレス化が進み、企業間取引においても、電子決済の流れが進んでいくものと思われます。経理担当者も、最新の動向について把握しておくのが望ましいでしょう。

Biz人 編集部 経理応援隊/簿記応援隊

経理実務や簿記の試験対策に役立つ知識を提供します。

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