ブックレビュー

【要約】HSPサラリーマン!繊細さん気質を生かした働き方とは?

テーマ
HSPサラリーマン
監修
読書愛好家

繊細さんだからこそ、うまくコミュニケーションがとれない!

コミュニケーションがとれないから、仕事が円滑に進まない!

仕事が円滑に進まないから、成果がでない!

このような、悪循環に陥っている方も、多いのではないでしょうか?

本書では、HSPで人付き合いが苦手。

仕事で、全く成果がでない主人公の、成長物語です。

繊細さん気質を持っているのに、飛び込み営業マンになってしまった主人公が、その繊細さん気質を生かしながら、トップ営業マンになっていくというストーリーです。

『必死に頑張っているのに、なかなかうまくいかない…!』

『頑張っているけど、失敗ばかり…』

というHSPの方に、響く本となっています。

ぜひ、お楽しみにっ!

 

【著書情報】

タイトル HSPサラリーマン
著者名 春明 力
出版社 CIover出版
ページ数 320ページ
発売日 2020/10/30

【章立て】

第1章 僕がコミュ障になるまで

第2章 僕が頑張ってきたことに気づくまで

第3章 僕が世界の見方が変えられるまで

第4章 僕が幸せをつくれるようになるまで

第5章 僕があの人の希望になるまで

 

HSPとは?

HSPって何?

HSP=「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」の略称。

  • 人の気持ちを察知しすぎてしまう。
  • 深読みしすぎてしまう。
  • 人間関係でヘトヘトに疲れてしまう。

上記のとおり、HSPとは、人の気持ちを敏感に感じ取り、深く共感する一方、相手に対して過剰に同調したり相手の気分や考えに引きずられるなど、本音がわからずに自分を見失ってしまう非常に繊細な方のことを言います。

▼おすすめ記事▼「【要約】不安や悩みがある人必見!気持ちをラクにする方法『頭が冴える禅的思考』」を紹介した記事はこちら↓

 

あらすじ

サラリーマン特有の悩みを、苦しみながら乗り越えていくストーリー展開。

達也、青希、山田先輩の3人を中心とした物語となっています。

登場人物の紹介

▼主人公 鈴木 達也 (30歳) 8年間営業成績、ほぼ最下位。

繊細さんで、人間関係に疲れ果てている、WEB制作会社の営業マン。

一生懸命働いているが、成績が悪くいつも部長に怒られている。

人の気持ちを察しすぎて、深読みしすぎて言葉が出てこない!

流暢な営業トークなんて、夢のまた夢。

パワハラ上司から、毎日怒鳴られる日々。

会社員ならではの、安定した地獄を過ごす小太り営業マンです。

昔は、ブレイクダンスが得意で、大会で優勝。

友人とのあることがトラウマとなり、ブレイクダンスを辞めました。

 

▼青希(あおき) 主人公である達也の友人。

小学生の頃、達也とブレイクダンスにハマったことがキッカケで、親友になりました。

『2人で、いつか世界大会に行こう!』と約束するほどの仲。

高校2年生の時に交通事故に合い、右足を失ってしまいました。

絶望する青希…!

達也は、コミュ力がないため励ますことができませんでした。

その際に、達也との関係に亀裂が入り、疎遠に…。

達也は、このことがトラウマとなり、大事な場面で言葉が出なくなってしまいました。

もう2人の人生が、交わることはないだろうと思っていたが…

青希が、長らく疎遠になっていた達也に、1本の電話をかける所から展開していく…。

 

▼山田先輩(コミュ障) 達也と同じ会社で、営業成績トップの実力者。

達也と同じコミュ障なのに、なぜだか優秀。

達也にアドバイスを送り、親切で優しい人柄。

※山田先輩の特徴

・トークはいつもカミカミ

・見た目は冴えない

・毎日ネットサーフィンばかりしている

・後輩に慕われていない

そんな、青希と山田先輩が協力して、達也を繊細さんのまま成長させていくのであった…!

 

▼おすすめ記事▼「【要約】『会社がしんどい』をなくす本、見つかりました!『しんどい』原因と対処法を解説!」を紹介した記事はこちら↓

 

心に響いたエピソード3選

今まで達也は、売上げや、実績に繋がりそうなお客さんと、仕事をしていました。

ですが、そのやり方を変更!

『人柄や、言葉づかいが気持ちいい相手』とだけ仕事をすることで、営業成績が伸びていきました。]

※達也が営業成績を上げた理由!

  • 『結果』より、『人』を軸に仕事をする。
  • 実績や、利益になりそうなお客さんはNG!
  • 気持ちよくコミュニケーションが取れそうなお客さんを選ぶ!

繊細さんは、人間関係で足をくじくことが多いです。

だからこそ、人間関係に細心の注意を払いながら仕事を選ぶことが大切。

感覚が鋭い気質だからこそ、『人』で仕事を選択するのです。

そうすることで、生産的で、効率的な営業ができるようになっていきました。

※お客さん選びで重視すること!

  • どんなお客さんと、仕事をしたいか?
  • お客さんと、どのような時間を過ごしたいか?
  • 最終的に、そのお客さんがどう変わる姿を見たいのか?

達也は、この3つを軸に営業することで、充実していきました。

会社の利益や、結果を重要視してはいけません。

達也のような繊細さんには、このやり方が合っているのです。

HSP特有の、考え方ですね。

『スゴそうな人』には会わない

山田先輩は、営業相手を選ぶ際、明確な判断基準を持っていました。

コミュ障ならではの、成果を残すための秘訣です。

※コミュ障、山田先輩(トップ営業マン)の教え!

  • 本気で役に立ちたいと思える人とだけ会う。
  • 絶対に役に立てるという自信がないと会わない。
  • 『なんとなく、スゴそうだから…』という理由では会わない。

基準を『スゴそうな人』においても、何も得るものはありません。

相手のことをキチンと調べ、自分の力をうまく使ってもらえる人とだけ会うのです。

そのために、相手を入念にリサーチ。

ポリシーに共感できるかがカギとなります。

これが、繊細さんの勝ちパターン!

 

なんとなく『スゴそうな人』に会っても、消耗するだけ。

スゴそうな人が『嫌な人』だった場合、タイムロスになります。

繊細さんは、回復に時間がかかるからです。

心が強い、非繊細さんとは違うのです!

『恥ずかしい』が『カッコイイ』に進化する

※青希が息子に言ったセリフ!

『恥ずかしい』ところから始めて、『カッコイイ』と言ってもらえるまで頑張るよ!

人生を好天させるような挑戦は、すべて『恥ずかしい』から始まります!

その『恥ずかしい』という感情から、別の感情に進化させようということです。

 

本書では、このような出来事がありました。

事故で右足を失った青希。

それでも諦めきれない、ブレイクダンスで世界大会出場という夢。

若者たちに混ざり、練習を続けるが、片足がないというハンデが大きい。

なかなか上達せず、うまくいかないのです。

そのような時に息子から言われた一言…。

『恥ずかしいから、もう…辞めてよ…!』

 

父親の立場からすると、辛い言葉ですよね。

ただ、青希も言い返します。

『このまま、諦めるのが一番恥ずかしい!』

『恥ずかしい』ところから始めて、『カッコイイ』と言ってもらえるまで頑張るよ!

 

できないことでも、挑戦する姿勢が胸に刺さる場面でした。

最終的には、息子から『パパかっこいい!』と言われハッピーエンドとなります。

 

▼おすすめ記事▼「【要約】繊細な人向け|『気がつきすぎて疲れる』を克服する方法とは?」を紹介した記事はこちら↓

まとめ

繊細さんは弱点ではなく、一つの武器

繊細さんが、ビジネス現場で勝ち抜くための、必勝法が書かれた本でした。

『繊細さんのままで、いいんだよ!』と優しく訴えかけてくるような小説です。

現状を地道に改善するヒントが、ふんだんに盛り込まれています。

相手の気持ちに、とことん寄り添うことで、その資質を存分に活かすことができます。

繊細さんを長所として利用することができれば、幅広い職種で輝くことができるでしょう。

ビジネス書が読み慣れていない方でも、分かりやすい内容でした。

オススメの一冊ですので、ぜひ、読んでみてください!

 

 

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