経理/簿記試験

誰でも簡単!簿記2級で頻出のCVP分析についてわかりやすく解説

テーマ
ガソリン代・個人事業主
監修
簿記マスター




みなさんは、CVP分析というものをしてみたことはありますか?このCVP分析とは、簿記検定でよく出題されているものなのですが、実は実生活でも非常に役立つものなのです。ももしくは、知らず知らずのうちにやったことがあるかもしれません。今回は、簿記を知らない人でも理解できるCVP分析を一緒に学んでいきましょう。

CVP分析とは?

ではまず最初に、CVP分析の意義についてです。CVP分析とは販売量)・P(Profit:利益)の3つの主な要素を分析していく会計手法です。日本語に訳すと「損益分岐点分析」といいます。このCVP分析では、「損益分岐点」というものから、販売について分析をしていきます。では、損益分岐点とは一体どんなものなのでしょうか。

損益分岐点とは、簡単に言うと「利益も損失も出ない」という状態です。つまり、損失が出ないギリギリのラインです。これよりも上に行くことができるならば、必ず利益が出るし、これより下に行くのならば必ず損失が出ます。中間のラインですね。少しイメージがつきづらいかもしれませんので、ちょっとした計算をしてみましょう。

あなたは夏祭りの屋台でたこ焼きを売るとします。1個あたり500円で売り、それに掛かる材料費などは1個あたり300円です。そして、屋台のレンタル代金と場所代金が40,000円掛かったとします。では、何個たこ焼きを売れば損失が出ないでしょうか?

まずは、たこ焼き1個あたりの利益を計算しましょう。

500−300=200

たこ焼き1個あたりの利益が出ましたね。この利益分で、屋台・場所代金を賄えるようにするには…

40,000÷200=200

答えが出ましたね。200個売ると損失が出ないようです。では、実際に200個売った場合の売上などの数字を少し見てみましょう。

具体例

【200個売った場合】

売上 100,000
材料費など −60,000
利益 40,000
屋台・場所代 −40,000
利益 0

以上のようになりました。今回の場合は、この200個という数字が損益分岐点です。逆に、201個からは利益が出ます。それを越えなければ利益は絶対に出ないので、最低のラインとしての目標になりますね。

では次に、CVP分析を用語を交えながら解説していきます。

詳しくCVP分析を見てみよう

CVP分析を行う際には、まず要素、そしてその要素の順番を覚えましょう。水を濾過をするように、売上金からそれに必要だった原価(コスト)をどんどん減らしていき、最終的に純粋な利益を計算していきます。その順番は、

①売上(売上金そのもの。)

②変動費(材料費など、ものを作る個数などによって変わってくるもの)

③貢献利益(売上から変動費を引いた利益、限界利益ともいいます)

④固定費(先ほどの屋台のレンタル代金のように、いくらものを売っても変わらない金額がかかるコスト)

⑤営業利益(最終的な利益)

この5つの要素で計算をしていきます。

売上−変動費=貢献利益、貢献利益−固定費=営業利益となります。

聞き慣れていない言葉だと少し覚えづらいですので、頭文字を取って「売・変・貢・固・営」(うり・へん・こう・こ・えい)と無理やり覚えてしまうのも手です。

では次に、これらの要素を使って、さらに発展した計算をしてみましょう。

CVP分析の割合を使う計算をやってみよう

次に、より発展的な計算を見ていきましょう。数字は先ほどのたこ焼きのものを使います。

貢献利益率

先ほどは損益分岐点を計算しましたね。実は、あの計算方法以外にもっと簡単な方法があります。まずは、貢献利益率というものを計算しましょう。

これはとても簡単です。貢献利益÷売上=貢献利益率(貢献利益が売上に占めている割合)で計算ができます。これをどういう風に使うかというと…

500(売上単価)÷200(貢献利益単価)=0.4

40,000(屋台・場所代=固定費)÷0.4=100,000(損益分岐点の売上)

これで簡単に損益分岐点が計算できました。

安全余裕率

これは聞いたことがない方は多いでしょう。この安全余裕率とは、いまの状況がだけ損益分岐点を上回っているかを割合、%で表しています。なお、これは簿記検定ではよく出ています。そして、計算は以下のようになります。では、今回はたこ焼きを300個売ったと仮定しましょう。

・(売上−損益分岐点の売上)÷売上×100=安全余裕率

・(500×300−100,000)÷(500×300)×100=50%

50%となりました。あまりイメージが湧かないですよね。目安としては、

・0%未満=赤字

・0〜10%=注意が必要

・10〜20%=平均的な数値

・20%〜=安全

このようになっています。ですので50%は異常なほど安全ですね。これを目安に販売をする方法もあります。

逆から計算

では、先ほどとは変わって、「営業利益を200,000円上げたい」といった場合、どういった計算をしましょうか。これには、先ほどの貢献利益率を使います。

売上
変動費
貢献利益
固定費 40,000
営業利益 200,000

まずはこうなりますね。そして、貢献利益は固定費を引いたもの、つまりは固定費+営業利益で貢献利益が出ますね。そして、貢献利益率は貢献利益率は先ほど計算しました0.4(40%)です。となると、売上は

(200,000+40,000)÷0.4=600,000

変動費はこれに0.6を掛けるか、売上マイナス貢献利益でも計算できますね。計算を全て行うと以下のようになりました。

売上 600,000
変動費 −360,000
貢献利益 240,000
固定費 −40,000
営業利益 200,000

そして、さらに計算をすると600,000÷500=1,200となり、1,200個売れば200,000円の営業利益を出すことができる、とわかりました。

まとめ

CVP分析は、とにかく順番、そして先ほどのような計算方法を少し覚えるだけで簡単に解くことができます。この考え方さえ身につければ、先ほどのような露店を出した場合や、社会人の方、特に製造系や開発系の方は、基本的な製品設計の際にも役立ちますね。簿記検定を受ける方は、この仕組みを覚えて色々な計算を行いましょう。ぜひ、頑張って下さい。


Biz人 編集部 経理応援隊/簿記応援隊Biz人 編集部 経理応援隊/簿記応援隊

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