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薬機法に注意!法律に違反しない広告作成におけるポイント

テーマ
薬機法・広告
監修
広告マン

はじめに

製品やサービスを売り出す際、消費者の購買意欲を高めるため、様々な広告が打ち出されるかと思います。最近では、新型コロナウイルス流行の影響もあり、除菌スプレーや空気清浄機や検査薬等、除菌や抗ウイルス効果を訴求する製品が多くあります。

消費者へ除菌や抗ウイルス等の広告を行う際、景品表示法は勿論、薬機法にも注意しなければなりません。

この記事では、景品表示法だけでなく薬機法にも違反しない広告を作成するためのポイントをお伝えします。

 

薬機法とは

正式名称を「医薬品、医療機器の品質、有効性及び安全性の確保に関する法律」といい、医薬品等の品質・有効性及び安全性を確保し、保健衛生上の危害の発生・拡大を防止するために定められた法律です。

この「医薬品等」とは、医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器を指します。そして薬機法は広告について、以下のように規定しています。

 

【第66条】

何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。(第1項)

医薬品等の効果や性能について、明示的であると暗示的であるを問わず、虚偽または誇大な表示をしてはならない。また、効果や性能について、医師や専門家が保証したものと誤認するおそれがある表示をしてはならない。(第2項)

【第68条】

生労働大臣の認証を受けていないものについて、その名称、製造方法、効能、効果又は性能に関する広告をしてはならない。

 

薬機法は、医薬品等の人体への影響を踏まえ、過剰な広告によって、一般消費者が効果や性能について誤認することを防ぐことを目的としています。

今回は製品の除菌や抗ウイルス効果を訴求する広告を作成するにあたって、注意すべき事をお伝えします。

「医薬品等」のように誤認される表現をしない

厚生労働大臣の認証を受けていない製品について、「医薬品等」のように誤認される表現をしてはいけません。

薬機法第68条に定めるとおり、医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器を製造・販売するには厚生労働大臣の認証を受ける必要があります。つまり、認証を受けた製品についてのみ、「この製品は医薬品等である」という旨の表示ができるのです。

どれだけ優れた製品であっても、認証を受けていないものについて、「医薬品等」であると一般消費者が誤認するような名称や効果を表示することは違法となります。例えば、日用品や健康食品等を売り出す際、あたかも医療機器や医薬品のような名称を使用したり、医薬品等のような効果があると謳うことはできないのです。

ちなみに、その表現が「医薬品等」とみなされるかどうかは以下によって判断されます。

●人または動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされているか

●人または動物の身体の構造又は機能に影響を及ぼすことが目的とされているか

つまり、人の疾病の予防・治療や人の構造又は機能に影響を及ぼすような表示がされた製品については,「医薬品等」として規制の対象となる可能性があるのです。

例えば、薬機法上の認証を受けていない除菌スプレーの効果を訴求するのに、「新型コロナウイルス感染を予防する」と表示した場合、この製品は新型コロナウイルス感染症という特定の疾病の予防を目的とするものであり、「医薬品等」であるとみなされる可能性があるのです。

このような表示をすると一般消費者を誤認させ、薬機法違反となります。

 

また、「殺菌」、「滅菌」、「消毒」といった表現にも注意が必要です。

これらの表現は、まさに「菌類やウイルスを無くす(消滅させる)」=「疾病の予防・治療」を目的とする医薬品等であり、薬機法上の承認を受けているはずであると誤認させる恐れがあります。

一方、「除菌」、「抗菌」という表現については、「菌類やウイルスを減少する・抑制する」という意味合いなので、薬機法違反となるリスクは低いです。ただし、その製品の除菌・抗菌作用について根拠が無いにも関わらず「除菌」や「抗菌」と表示した場合は違法となります。必ず、その効果の根拠となる試験結果や文献等を備えておく必要があります。

広告に医師や病院等の文言は注意が必要

製品の効果・性能について誇大な広告をしたり、広告に医師や病院等の文言を入れたり写真を載せたりする際は注意が必要です。

製品の効果について根拠が無いにも関わらず、実際より効果や性能があるように表示し、一般消費者に誤認させる表現をすることはできません。

例えば、「除菌・消臭の効果があります」と表示した場合、実際には除菌効果についてのみ試験を行っており、消臭については何の根拠も無いにも関わらず、あたかも消臭効果があるかのように表示するのは違法です。

また、製品の効果を訴求するため、広告内に医師等の専門家のコメントを入れたり、医師や病院の写真を載せる等の表示をすると、あたかも専門家がその製品を保証したかのように一般消費者が誤認する可能性があります。

これらは薬機法第66条に抵触するので要注意です。

まとめ

どんなに良い製品でも、違法な広告表示を行っていてはその製品価値にも影響を与えてしまいます。訴求する製品によっては、景表法だけでなく薬機法のような別の法律にも注意が必要であることを念頭におくべきかと思います。

広告の作成・チェックにあたり、この記事を参考にしていただけると幸いです。

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