商品を発送するためにはさまざまな費用が発生します。具体的には、運送会社へ支払う発送費や商品を運搬中の事故に備えた保険料、海外から商品を輸入する場合の関税などが該当します。これらの費用は「諸掛り」とされ商品販売側は「売上諸掛り」、商品仕入側は「仕入諸掛り」と呼びます。
しかし、「諸掛り」という勘定科目はありません。また、諸掛りは商品を発送する側、受け取る側どちらが支払うことも可能であり、どちらが負担しても構わないのです。そのため、商品売買の契約時には商品の詳細以外に諸掛りをどちらが支払うのか負担するのかといった取り決めも必要になってきます。
日商簿記検定でも実にさまざまなパターンで諸掛りに関する仕訳問題が出題されています。以下、諸掛りの中でもよく出てくる運賃を例にとり見ていきましょう。