マーケティングと言っても何も他人の開発したマーケティング手法だけに固執する必要はないのです。基礎として大学のマーケティング論を勉強した人はもう一度教科書を開いてみて下さい。知識の上に自分の環境や今の予算を照らし合わせ、自分の環境に合わせて組む必要があります。基礎があれば応用が出来ます。応用とは現状に組み込むという事です。これから紹介する内容は基本編という事になります。手法とは基本の事です。業種、職種、起業する場合、とそれぞれ環境が違いますが、状況に応じて応用していきましょう。
仕掛ける攻めのマーケティング戦略
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【目次】
仕掛けるマーケティング
以前のマーケティングと言えば、顧客満足度が主流で今顧客が何を求めているか、今どれだけ満足しているのかをリサーチする事でした。例えばチョコレートを例にとってみます。昔のチョコレートは板チョコと呼ぶ形のミルクチョコレートとせいぜい苦目のブラックチョコレートだけでした。今ではどうでしょうか。顧客が求める形のチョコレートが販売される様になりました。味の違うチョコレート、板チョコ以外の形のチョコレートが溢れています。今後このチョコレートはどう変化していくのでしょうか。それは仕掛けるマーケティングで変化していく事でしょう。今ほぼ顧客満足度は100%に達したと見て良いのではないでしょうか。現在、顧客満足度調査がほぼ終了し顧客満足度情報を得た供給側(企業)が顧客を誘導して買って貰う、媒体はインフルエンサーとなります。つまり今ではマーケティングとは供給側が仕掛けるマーケティングとなってきています。供給側が売りたいもの、是非使って欲しいものをそこに置いておきます。後はインフルエンサーが広めてくれるでしょう。ではこういう新しいマーケティング手法について見ていきましょう。
プル戦略、インバウンド、マーケットイン手法
仕掛けるマーケティング手法を取りたい時の基礎戦略にプル戦略が使われます。プル戦略とは顧客を商品に歩み寄らせ購入させる手法です。この商品を使うとこういう効果が現れたというユーザーからの報告が多い、とあくまでも顧客に営業を任せる、市場に置いておいて顧客が勉強して判断して買っていくというものです。その為この場合は顧客が顧客に宣伝するコンテンツ動画やサイトが必要となります。この手法はプル戦略とまとめられています。今ならSNS(TwitterやFacebook、LINEが主流)に♯を付けて発信していれば興味を持った人達が勝手にアクセスして買ってくれるでしょう。自分で見つけた市場未開拓の新商品であればリツィートして宣伝してくれるでしょう。Twitter人口の間で広まれば十分でしょう。そうすると営業マンは不要です。この部分だけでもコスト削減出来ます。
FM層とポジショニングとロングテール手法
STP分析の中の項目ターゲティングを年齢別にするとニッチ顧客を取り逃す事になります。現在年齢別にF(女性)層M(男性)層に分割してターゲティングを行う手法も主流となっています。しかしながらこの層に含まれない人達が存在します。それを一纏めにしてニッチ層と呼びますが、実は年齢で区分した中にも、どの年齢層にも属さない人達が混在しています。例を取ると、某コンビニ限定販売の激辛カップラーメンが一時若者の間でブームとなりました。これもインフルエンサーが動画内で紹介したからです。若者しか見ないとされるチャンネルでしたが、社内で60代男性が同僚50代男性に「これ美味しいからお薦め」と紹介していたという話を聞きます。若者しか見ないと言われる動画のインフルエンサー達がこぞって紹介していた商品でしたが、ほぼ同時に中年以降の男性の間でもブーム到来しています。この様に年齢ではなく傾向別という項目が必要となってきます。若者が使うとされてきたSNSも今では若者はいません。孫の写真をアップして交流し合う御達者クラブと化しています。インフルエンサーが誘導したのでしょうか。恐らくご家庭の若い層が「おじいちゃんやおばあちゃんにも教えた」為でしょう。そのご家庭がどういう傾向にあるのかを分析し世帯毎のターゲティングが今後主流となる可能性もあります。今の主流は終わりの始まりであり、次はその逆手法を展開し、取り込んでいない層をターゲとにする事をそろそろ考える時なのです。マーケティングとはそういうものです。これを実践して成功した手法がロングテール手法です。ロングテール手法とはそれまで主流となりマーケティングの王道であったパレートの法則に飽きて逆の方法をとった、その手法名です。つまり枯渇対策と思って良いでしょう。開拓し尽くして売上が伸びなくなった。体力のある今、実験的に大量購買層の横にある未購買層を開拓していこうとしたのです。これで成功したのがAmazonでした。今行われている新しいマーケティング手法ロングテールも枯渇がやってきます。そうすると再びパレートの法則に戻すのでしょうか。市場動向がどう変わろうと「あくまでも供給側(企業)が仕掛ける手法を取り、顧客を誘導しておく事が必要となります。年齢別にポジショニング(Positioning)する事は難しく、年齢不問でイメージを作り上げ、このイメージを好む人向け、といったポジショニングは成功するでしょう。例:メガネを掛けてPCを打つカフェ内での自分に必要なグッズ、服装、持ち物から出来るビジネスマン、若いビジネスマンを演出する。この演出を好む、目指す購買層を年齢ではなく獲得する。10代の高校生以上の男性がターゲット。多様な年齢層をFM層と仮定しておきます。
マーケティング手法を一つに固定しない
マーケティング手法の王道と言われたパレートの法則を使わずにロングテール戦略から始めて成功してAmazonを例にとっても分かる様に、自社に適した手法を開発する事も大事です。或は最初はマーケティングの王道を使いながら徐々に自社に適した手法を見つけるか編み出すか、をしなければ競合他社に先を越される事になるのかも知れません。顧客数が多い商品を大量に仕入れて販売すると固定客は出来るが、固定されてしまいます。顧客や注文数が減ってきたら対策を立てる事は出来ますが、常に安定した売上を継続したいならば、固定客以外のユーザーを取り込む環境を準備しておく必要があるのです。それがニッチ産業と言われる空域です。つまり今までは供給側(企業)が宣伝する媒体はTVが主流でした。雑誌、新聞、パンフレット、情報誌などが後に続きました。TVは視聴者はほぼ強制的に見せられてきました。今は顧客全員がインターネットで自分の見るものを決めています。顧客は自分から欲しいものを探しています。その動向からすれば顧客に見つけて貰う事が必要となります。
まとめ
マーケティング手法としていくつか実践されている手法がありますが、明確な手法の定義というものはない様です。プル戦略だがプッシュ戦略を込み込んだり、アウトバウンド的発信をする事も時には有効だったりします。また一般的に主流とされるマーケット手法を改良して独自のマーケティング論を開発すれば自社に最適な独自マーケティング手法や理論が確立するでしょう。或は再び顧客満足度調査が必要となる時が来るかも知れません。テレマーケティングは今も健在の様です。このテレマーケティングも一時は縮小され衰退したかの様に見えてもマーケティング手法としては生きています。このテレマーケティングも細々と活用する事は有用だと言われています。元々テレマーケティングはオペレータを徐々に増やしていっただけであり一人でも出来るビジネスなのです。このテレマーケティングも並行して稼働する事はダブルストラテジーとして有効です。稼働部隊は仮想コンピュータの様にダブル、コピーを置いて対策しましょう。どちらかが不調の時は代替させる事が出来ます。